「感情事故」にも罰金制度がほしい話
あるとき、レジカウンターよりも身長の小さいお客さんがいらっしゃいました。
奥のほうで別の仕事をしていたため全く気付かず、はたと前を見たときには
「何してるのよ!!ずっと待ってたのに!!」と怒鳴られる事態になりました。
こっちは本当に今気づいたばかりなので大層びびったし、
それで気圧されて ひたすら申し訳ありませんと言い続けてたのですが、
後々冷静になってから、やっぱりこう思ってしまった。
「え、『すいませーん』って声かければ解決したんじゃないの」
まさかその声も私には聞こえていなかったのだろうか。
でもあんだけ怒鳴る声量があるなら、その声で言われれば確実に気づいてる。
なぜ呼ばないんだ…
そして勤務時間が長かったり連チャン出勤が続いたりしたときに
たまに認知力が落ちるような経験を、一般の人たちは全然したことないのだろうか…??
って思いが後からムクムクと沸き上がり、匿名アプリでひとり大炎上してました。
たぶん、身長が小さいということを当人はコンプレックスで生きてきたのかな、
という想像はある。だから『言わなくても気づけ』と暗黙の要求に繋がったのだろうけど
でもそれは正直、簡潔に言って八つ当たりなんだよね…。
おいらにだって長年、劣等感やコンプレックスなんて腐るほどありまくるけど、
自ら進んで赤の他人に怒鳴る必要性を感じたことはないんだけども。。。。
だって、それをしたからって欠点消えないじゃん。
怒鳴っただけで美顔美声の器量ある人間に生まれ変わるんだったらやるかもわからんけど。
逆にそんだけのメリットがなければ、単なるリスクじゃないのだろうか。。。
とてもとても正直に言えば
「何が不満なのかをある程度淡々と『説明』できるような人でなければ
お買い物には来てほしくない」というのが本音になってしまいますな。。
特に発達障害の人たちは、「受けた感情が脳内で3倍ぐらいに膨れ上がってしまう」ので
発言した側が思っている以上に、メンタルに大きな影響を受けます、酷い場合は
「怒られた」という被害意識やパニックだけ残り、肝心の苦情の解決が遅れるので効率が悪い。
とりあえずこの記事では何が言いたいかというと、
上記のようなことを受け、帰り際にぼやーっと考えてみたんですが
公的な場というか、社会的な場で
一方的な「暴言・攻撃」行為が複数人の目撃情報などで立証されたら、罰金
とかいう仕組みがあればいいのになぁ、と思ってしまう。
たとえば、飲酒運転が見つかったら罰金になりますよね、それと似たような枠。
ただし、誤解のないように申し上げておくと、
飲酒運転の場合は、事故さえ起こしていなければ
一応モノもヒトも傷つけていないから それで済むのかもしれんけれど、
「暴言・攻撃」は、その時点でターゲットを脅かしたり傷つけたりしているわけなので、
本来は罰金レベルなどではなく犯罪だと思う。いうなれば、「感情の衝突事故」が起きてますし。
世間では、いじめとかを「犯罪」って括ると、
「そんな大げさなw」「弱いほうが悪いw」って笑う層が一定数いると思うけれども
以下のような喩えをしてみても、やっぱりそんなふうに思うのだろうか、、、
車両事故の場合、
車と車がぶつかった場合には、どちらが悪いのか慎重に見極めないといけないけど、
車とヒトがぶつかった場合に、ヒトのほうが「硬度的に弱い」のは明らかなわけで、
だから車側の罪が重くなっており、端的に「弱いほうが悪い」とは言えなくなっている。
(たとえヒトが赤信号で飛び出して非があっても、皮肉にもそうなってますよね。)
感情の事故の場合も、「相手が上司で・お客様で、反撃不可」という状況下なら、
「スピードを出した車にヒトが一方的に跳ね飛ばされたのと同じこと」だと思うけれど。
飛ばされた人は赤信号を渡ったかもしれないけど、悪意ではなく注意欠陥の症状かもしれない。
世の中の不登校や出社拒否・引きこもりになってしまった人の多くはおそらく、
そういった「感情の事故」に耐えられずに大怪我して動けなくなった人たちです。
しかもそのことに対する保険は一切ない。
メンタルの医療費も、怪我した本人たちが払って生きる形になっている。
もしも「感情の事故」を減らすシステムがもう少しあれば、
何割かは、今もまだ学校や会社に行けていた未来があったかもしれないのに。
障害があっても きちんとどこかに所属し、経済を回す役割を持てたかもしれないのに。
だからシステム自体には一定の需要が見込まれるのでは?と思った次第なんですが。
もちろん罰金制度を作ったとて、大体の人は
「こんなくだらないことで金を取られるのは御免」って自制が効くかもしれないけれど、
一方で、『ADHDの衝動性が他者攻撃に表れてるタイプ』の場合は
理性によっては自制できないと思うので、いくら罰金を吊り上げても効果はないと思う。
だけども、「自制できない→罰金を何度も受けるのは生活の不便なのでは?」と自覚して、
治療に向かうきっかけになったりしてくれないかなぁ、とは思ったりしなくもない。。。
(それはそれで、その個人だけが損をしている構造なので何とも言えませんが…)
うーん、でもきっとそんな都合のいいようにはいかないのでしょうね。。。。
もしうまくいくのであれば、こんな庶民でも思いつくようなことは
とっくに実装されていてもおかしくない。
忘れながら生きるしかないんでしょうね。
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